ベクレル、シーベルト、放射線の単位はイロイロ??

福島原発が水素爆発して放射性物質が漏れ出した時はシーベルト、原発周辺地域の、ほうれん草や牛乳の汚染を言い表すときはベクレル、分かりにくいですよね。
私は半導体は専門的にやっていましたが、放射線や原子力は大学の基礎教育で習った程度です。
向学のために調べてみました。
一秒間に原子が1個崩壊すると、1ベクレル。
それに対して、
シーベルトは人間が被爆したときの人体への影響を表す単位。

うーん、さっぱり分からないですよね。
原子崩壊というのは、ある物質が放射線を出して、別の物質に変わることです。
例えば、原子炉の燃料のウランは、アルファ線という放射線を出して、トリウムという物質に変わるそうです。
原子が1個崩壊する、と言っても、放射性物質には色々な種類があります。
それぞれの放射性物質によって、崩壊の仕方は様々です。出てくる放射線も違います。
ウランのように、アルファ線を出すもの。
セシウムのように、ベータ線やガンマ線を出すもの。
要するに、「一秒間に原子が1個崩壊して、1ベクレルだった」と言っても、どの物質
が崩壊したのか? が分からないと、どんな放射線が出てくるか分からない。放射線の種類によって人体への影響度は違うのです。
・アルファ線は、ヘリウムの原子核という重いものが飛んでくるので人体への影響大。
・ベータ線(原子核の周りを回っている電子)やガンマ線(光やX線の仲間)は軽いので影響は小さい。
・中性子線(原子核の部品)は、重さが中間くらいなので、アルファ線と、ベータ線・ガンマ線の中間くらいの影響力です。
☆まとめ
1ベクレル(一秒間に原子が1個崩壊する)の放射性物質があったとします。
その放射性物質の種類(放射線の種類が決まる)と、出てくる放射線それぞれの人体への影響度。また、放射性物質から離れるほど影響は小さくなりますから、放射性物質と人体との距離。これらを加味して、やっとシーベルトが出てきます。

ベクレルとシーベルトの関係は、単純ではないんですね。
【参考サイト】
ベクレルとシーベルト
http://www.47news.jp/47topics/e/201634.php
色々な放射性物質についての情報が出ています。
http://www.cnic.jp/modules/radioactivity/index.php/1.html
こちらのニュース記事
「放射性物質による食品汚染、汚染物質の種類が重要」も御参考にどうぞ
放射性物質の種類によって、影響を及ぼす期間が違う、と言う話です。