私とクラシックギターとの関わりについて(1)

始めたきっかけ、大学ギター部に入る

1982年に地元の北海道北見北斗高校に入学しました。芸術科目で音楽を選択すると、ギター(クラシック)を教わります。それ以前は音楽にそれほど興味があった訳ではありません、楽譜を読むこともできない、ごく平凡な中学生だったと思います。しかし、ギターの音色は私の心の奥底に眠っていた何かを動かしたようです。親に3万円のギターを買ってもらって毎日練習しました。練習教材に出ている曲を弾けるようになりたくて、楽譜の読み方を必死で勉強しました。今思うと、楽譜を読むことは、真剣に取り組めば訓練次第で誰でもできることですが、当時の私にとっては大きなハードルでした。

NHK教育テレビの「ギターをひこう」では講師のアントニオ古賀さんが様々なゲストを呼んで下さって、演奏を聴く機会に恵まれました。山下和仁さん、荘村清志さん、福田進一さんなどギター界の第一線の方々の演奏を聴くことができました。北見市のレコード店でも売っていた、アンドレス・セゴビア、ナルシソ・イエペス、山下和仁、以上の方々のレコードを繰り返し聞いて、ギターの奥深い世界に入り込んでいきました。習いに行きたかったけれど親から許可が出ず、NHKとレコードだけが私の先生でした。

高校卒業後、札幌の予備校で一年修行して、大学に入学。大学に行ったらクラシックギターの団体に入ろうと決めていたのですが、入学オリエンテーションのその日に上級生から「ギター部に興味ない?」と誘われまして、今考えると運命的なものを感じますね。ギター部の部室を訪問すると数人が壁に向かってもの凄い勢いで練習していました。新入生が来たというので、急に皆さんから注目されました。先輩方の一人がパラパラーっと弾いてくださって、目の前でほかの人の演奏を聞いたことがない私にとってはカルチャーショックでした。その後、授業間の空き時間や、夕方には必ず部室に行って、相当な時間を過ごすようになりました。東北大学クラシックギター部は、大学生の私にとって人間関係や様々なことを学んでいった重要な団体でした。

*30代初めまで弾いていたのですが、転職したり引っ越したりで二十数年休んでいました。りんごの農作業が忙しいときは殆ど練習できないし、ギターを弾くと結構疲れます。しかし、年齢は50代半ばとなり、今再挑戦しなければ若い頃に近いレベルには戻れないだろう、と思って無理して頑張ってます。ボケ防止にもなりますしね(笑) 取り合えず簡単なエチュードから再開します。

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