IAEAは「東京ほか複数の都市の放射線は健康上の影響が出るレベルではない」と言っていますが、本当に大丈夫なのでしょうか?
福島県の測定はまだですし、現時点では大丈夫ということなので、今後の情報に注意を払う必要があるのは間違いないでしょう。
危険を冒して現地で対応にあたっている消防庁や自衛隊の方々には、心から感謝いたします。しかし、本当に放射線を押さえ込めるか、結果はどうなるか分かりません。決して、安心は出来ないのです。
それにしても、枝野さんも、ニュースも、IAEAの担当者も、何故「現時点では大丈夫」という言い方をするのでしょう?近いうちに平常レベルに戻ることを前提に話をしているように聞こえます。上手くいった場合だけを考えるのでは、リスクマネージメントもあったのもんじゃない。
今後の復旧作業をどう進めるのか?失敗したときに想定される状況は?是非教えて欲しいものです。(パニックを恐れてワザと言わないんでしょうかね?)
以下の文章には、私の勝手な考えが入っていますので、不正確な情報が含まれる可能性があります。ご了承ください。
最悪の場合、どの範囲まで避難対象地区になるのか?
原子炉の構造が福島とは違うらしいのですが、チェルノブイリを参考にするしかないですね。ネットで検索していただければ分かりますが、200-300Kmの範囲まで被害が及んでいます。被害範囲は同心円ではありません。風によって放射性物質が運ばれたり、雨で地面に降ったりするので、単純な円にはならないのです。
福島から200-300Kmというと、東京から青森近くまで入ります。(本州の半分!?)
上記のような事態になりませんように!関係者の方々の健闘が天の神に届くよう祈ります。
放射線の人体への影響
放射線の人体への影響に関しては、良く分からない部分が多いようです。
比較的短い期間に多量の放射線を浴びた時の、急性の放射線障害についてはある程度分かっていて、200ミリシーベルトを超えると影響が出始めるようです。
(200ミリシーベルト以下の場合の健康被害は良く分かっていない)
短い期間というのが、どの程度なのか?ネット検索で調べてみましたが、明確なことはどこにもありませんでした。過去の原発事故の事例から出てきたデータでしょうから、作業中に浴びた放射線と考えると、恐らく数時間~1日くらいでしょうね。
弱い放射線を、長期間浴びた場合は?
弱い放射線を、長期間浴びた場合に関しては、良く分かっていないようです。
短い期間に浴びた場合でも、200ミリシーベルト以下の場合は直ぐには影響が出てこない。
当然のことですが、同じ放射線量でも浴びる期間で変わってきます。
例えば、600ミリシーベルトを数時間で浴びると、白血病になる可能性が大きいですが、毎月50シーベルトずつ一年間浴びた場合どうなるか?
恐らく、直ぐには影響が出ないでしょうね。しかし、何年間か後にガンや白血病になる可能性は否定できない。
ニュースでは、放射線の強さを一時間当たりのシーベルトで言っているので要注意です。
住んでいる人は、ずーっと受け続けるわけですから、被爆量は10時間だと10倍、100時間だと100倍、一年だと8760倍になります。
例えば、1マイクロシーベルト毎時の強さの放射線を一年間浴び続けたら?
一年間は8760時間なので、
8760マイクロシーベルト = 約8.8ミリシーベルト
日本の被爆限度量が1ミリシーベルトの約9倍ですが、世界中を見ると1年間の自然放射線量が10ミリシーベルトのところもあるらしいので、8.8ミリシーベルトは恐らく大丈夫でしょう。(私個人の考えですよ)
では、10マイクロシーベルト毎時の強さの放射線を一年間浴び続けたら?
88ミリシーベルトになります。
ちょっと多いような気がします。
でもCTスキャンを10回受けると、69ミリシーベルトです。
そう考えると、大丈夫な気もします。
CTスキャンを一年に10回受けると、健康被害が無いのか?
この辺のレベルは誰にも分からない世界です。
ただ、妊娠初期の胎児は特に放射線の影響を受けやすいので、注意が必要です。
どんな影響が出るのか?
がん、白内障、寿命短縮、不妊、胎児の奇形
チェルノブイリを調べると、色々出てきます。
以下に、放射線の人体への影響を纏めてみました。新聞や、ネットから調べた数値です。
放射線の量(ミリシーベルト) | 人体への影響 |
7000~10000 | 死亡 |
3000~5000 | 50%の人が死亡 |
1000 | 悪心・嘔吐 |
500 | 血液中のリンパ球減少 |
100 | 緊急作業時の限度 |
6.9 | CTスキャン一回 |
2.4 | 年間に受ける自然放射線量 |
1.0 | 一般人の線量限度 |
0.6 | 胃のX線検査 |
0.2 | 東京・ニューヨーク航空機往復 |
【参考サイト】
原子力エネルギー教育支援情報提供サイト
http://www.atomin.go.jp/atomin/high_sch/reference/radiation/jintai/index_06.html