リンゴの葉の跡は美味しさの証し

リンゴの葉は光合成によって糖分を生成しています。この糖分が果実に送られることで、リンゴの実は美味しくなっていくのです。
でも、リンゴの実の葉の影になった部分には赤い色が付きません。色の良いリンゴを収穫するためには、「葉摘み」と言う作業を行ってリンゴの実を覆っている葉を取り除きます。
葉切り前のリンゴ
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葉切り後のリンゴ
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葉を摘むと確かに色は良くなります。でも、美味しくなるんでしょうか?
葉を取ると、葉で生産される糖分が減ることになります。
美味しくなりませんね。
しかし、人間誰でも綺麗な色のリンゴが食べたいものです。色の悪いリンゴ、色むらのあるリンゴは売れません。消費者の皆さんの御要望にお応えするために、リンゴ農家はやむをえず「葉摘み」という面倒な作業を行っているのです。
本州の大産地などでは、リンゴの周囲にある葉を手作業で全て取り除く強い「葉摘み」が行われています。また、リンゴの太陽が当たらない側にも着色させるために実を回転させる「玉回し」。更にりんごの下側も着色させるために、リンゴの樹の下の地面に銀色の太陽光線を反射するシートを置きます。このような過剰な手間暇を費やして皆さんがスーパーなどで見る全体が真っ赤なリンゴは生産されています。
確かにリンゴ全体に赤い色がついて見た目にキレイな実になります。しかし、味はどうなるのでしょうか?地面から太陽光線を反射しても、糖分を生産する葉の多くが取り除かれて無くなっています。
篠根果樹園では、「葉摘み」はハサミで一枚一枚丁寧に行います。切り取るのは、リンゴの実に密着した葉など必要最低限に留めています。そのため多くのリンゴに、薄く葉の跡が残っています。
篠根果樹園のリンゴに葉の跡が見えたら、これこそ美味しさの証しだと思ってください。
篠根果樹園では、沢山の葉を摘み取る「葉摘み」でなく、最小限の葉を慎重にハサミで切る「葉切り」。これはお客様に美味しくて色の良いリンゴを食べて頂くための当園のこだわりです。