構想から3年、旭りんごの香りと味を生かした加工品を作ろうと試作検討を重ねて、ついに出来ました。
「旭」というのは数十年前まで北海道で身近だった甘酸っぱいりんごです。近年、この品種を作る農家が非常に少なくなったため、一般の店頭に並ぶことは殆どありません。英語名は「マッキントッシュ・レッド」。 果肉は柔らかめのリンゴですが、柔らかくなっても味はそれほど落ちません。このリンゴから作ったジャムは絶品で、私も子供の頃から慣れ親しんだ味です。
私は大学を卒業後、実家を離れて首都圏で生活しましたが、思い起こしてみるとリンゴのジャムというのもを購入した記憶がありません。何故だろう?と考えてみました。子供の頃味わった旭のジャムの味が記憶の奥底に残っていて、それ以上のものに出会ったことが無かったからです。
2010年に果樹園を継ぐために北海道に戻り、その後、旭ジャムの味を多くの人に知って頂きたいと思い立ってから3年に渡る試作検討を重ね、やっと出来上がりました。
原料は旭りんご、旭りんごから醸造したりんご酢、北海道のビートグラニュー糖を加え、旭リンゴ本来の香りを生かしながら低糖度で洗練された味に仕上げ、パンに塗るだけでなく幅広い用途で使って頂きたいと考えコンフィチュールという名前で商品化しました。
販売は篠根果樹園ネット直売店にて行っております。
(「旭りんごのコンフィチュール」商品化にあたっては、北海道立オホーツク圏地域食品加工技術センター様、東京農業大学様、Food Office Masami様より多大なる御指導御鞭撻を頂きました。この場を借りまして、感謝の意を表します。)